【大阪・長堀橋】樋口劇場開幕・千年町 鮨 樋口

御堂筋と堺筋、心斎橋駅と長堀橋駅あたりを結ぶ通称ヨーロッパ通り。

こちらの通りの綺麗なビルの一階にお店を構えられる
「千年町 鮨 樋口」さんへご縁あって伺わせていただくことに。

【外観】


時刻は21時半。
前評判が耳に入っていたこともあり、高まる期待。

白木に青の暖簾の美しい店構え。
この扉を開ける時、一度立ち止まって深呼吸、
スーツの襟があればシャンっと正したくなるような・・・ね。

【店内】


店内へ入ると・・・あれ?!まさかの貸し切り。
店主樋口さんの「いらっしゃいませ、貸し切りにしておいたよ!」の大きな声で一言。

そして、「ってのは冗談やけど。たまたま引きがよくってね」とそのあとの一言。笑

この一瞬のやり取りが樋口劇場の始まり。
開演です。

【メニュー】

入って右手に掲示されているメニュー。
そう、鮨樋口さんではアラカルトオーダーが可能な珍しい鮨屋のひとつ。

【テーブルセッティング】

季節柄クリスマスということで箸置きがツリーに。
店内にもさりげなくクリスマスツリーが飾られている。

【生ビール】

この瞬間まで我慢した生ビール。
この日の一杯目、一口目は樋口さんで、と決めてた。

うすはりグラスに注がれたきめ細やかな泡のビールは自然と喉を通過していって
胃に到達。この瞬間が一番ほっとするなあ。

【小鉢】

小鉢は数種類ある中から好きなものをセレクトできるそうで、
1品でもいいし気になったものがあればいくつか取ってもOK。

【小鉢・バイ貝煮】

色々気になったのですがバイ貝煮をチョイス。
バイ貝が4つ。つま楊枝でくるくるっと身を取り出してひとくち。

貝料理は絶対と言い切ってよい程自分ではうまくできないから
外で見かけると食べたくなる率が高いんだよな。

【赤ナマコ酢】

赤ナマコも登場。
コリコリした食感をかみしめながら冬だな~としみじみ。

【がり】

甘酢のガリは2種類。

つまみはそこそこに握りから始めていただくことに。

【握り・剣先いか】

一貫目、剣先烏賊。
鱗が逆立ったような出で立ち、包丁技が素晴らしい。

龍にある81枚の鱗のうち、
あごの下に1枚だけ逆さまに生える鱗。
その名も「逆鱗(げきりん)」を表現されたんだとか。

【握り・ヒラスズキ】

二貫目、徳島県産ヒラスズキ。

気づいた方もおられるかと思いますが、私左利き。
グラスや箸を持つ手を観察して、握りの提供は左利き仕様にしてくださる気遣い。

【握り・つぶ貝】

三貫目、つぶ貝。
この身に歯を入れると弾力はあるんだけれどソフトな感じもして肉厚加減がいい。

【握り・ひっさけまぐろ】

四貫目、ひっさげまぐろ。

鮪の小さいのってこと、手でひっさけられるから「ひっさげまぐろ」というんだそう。
この脂ののりが素敵。

飯があっても関係ない、
”そうだ、日本酒を呑もう”

「今日は而今祭りやで!もってきて~」と言って樋口さんが中のスタッフの方にお声がけ。

【而今ラインナップ】

而今のラインダンス。
而今のエアーズロック。
ベルリンの而今壁。

呼び方はお好きにどうぞ。


ひょっこりはんしてくださったお茶目な樋口さん。

お付き合い頂きながらも
決して手は止めず手際の良さに惚れ惚れ。

【冷酒用おちょこ】

この日の気分でお猪口をひとつ。
青のものにさせていただきました。

【日本酒・而今うすにごり】

開封ウェルカム、ということで而今のうす濁りを。
ちょっぴりしゅわっと微発砲、
うす濁りなのですが甘ったるすぎずきれいなお酒。

【握り・〆さば】

五貫目、浅めの〆さば。
本当はもう一日置いても良かったんだそうだけど
私は浅〆が好みなのでラッキーだったかも。

【本日の魚頭・カマ】

話が少し前後するのですが、
実は初めの小鉢を頂いている間に
塩焼き・煮つけ用のお魚をセレクト。

色んな魚の切り身やカマ、頭が用意されていて
食べても良いしたべなくても良いし、
お好みでオーダーが可能。

ツマミを頂かなかったので焼き魚、煮魚を多めに
以下3品。

【ヒラスズキカマ塩焼き】

一皿目、二貫目に頂いたヒラスズキのカマを塩焼きで。
白身魚なので比較的あっさりと。

【あぶらめ煮つけ】

二皿目、あぶらめの煮つけ。
料理人の方ってどうしてこんなに魚臭くならずに煮つけられるんだろう、っていつも不思議に思うのは私だけですか。

【ぶりかま塩焼き】

三皿目、ぶりカマの塩焼き。
大きなカマをもつ鰤は冬の寒ブリが好き。

この後握りで出てくるんだろうなって
心の中でにやけてたのはここだけの話に。

【握り・本鮪赤身】

六貫目、本鮪の赤身。
最初着席した時からおすすめされていた大間の本鮪。

【握り・BDK(ぶり大根)】

七貫目、ぶり大根。

鮨を出されたと同時に
「はい、BDK!なんの略だとおもう?」
とふいに問いかけられ咄嗟に発せられた私の迷言。

「びんちょう鮪」・・・

”B”しかあってないやん苦笑

なぜこのようなスタイルになったかというと、
同じ魚から取れる腹や背の部分は決まっており
誰かにこの部分を…っていうのがお嫌いな樋口さん。

全てのお客様に同じように鮨を楽しんでほしいから、
なんだそう。

【日本酒・天青】

大将のご実家近く、神奈川県のお酒。

【握り・かわはぎ】

八貫目、カワハギ。
ちょこんと身の上に鎮座する肝の組み合わせは
新鮮だからこそいただける贅沢。

【握り・本鮪とろ】

九貫目、本鮪とろ。
こちらも大間本鮪のとろ。

脂多いのだけれどさらっとしていて綺麗な脂なので
胃もたれなし。

【ボラ白子ご飯】

十貫目、ボラ白子ごはん。
今冬、気になっていたボラ白子は
嬉しくも鮨樋口さんにてヴァージンを奪取されることに。

その他の握りと同じ赤酢飯にのせられており、
まぜまぜしてリゾット風にしていただきます。

【小肌】

十一貫目、十二貫目、小肌。


手前が三日〆、奥のみつあみが一日〆。
食べ比べてみると味の違いが一目瞭然。
浅締め派の私は1日〆に軍配があがったかな。

【車海老・足赤海老食べ比べ】

十三貫目、海老の食べ比べ。
二種類一貫ずつを半分に切ってくださる。

【海老お頭揚げ】

海老のお頭は油であげたものを。
海老のイナバウアー。

【さば寿司】

十四貫目、さば好きにはたまらない中まで鯖の詰まった鯖すし。
ひとくちでほおばれるかな、ほおばれないかな、ほうばれた!って感じの絶妙サイズ。
口のいっぱいに旨味広がって幸福感に包まれる。

【日本酒・緑川】

日本酒も追加。
緑川のこのラベルに出会うのは初めて。

【うなぎ】


白くて細くて守ってあげたくなる手より、職人さんのこの手が大好き。
なんとなく広瀬すず主演のちはやふるを連想してしまった私。


十五貫目、うなぎ。

出し方の演出みても観客を魅了する劇場公演。
ほわほわのものを熱いうちにいただきます。

【巻物】


お次は巻物のよう。
ひとつひとつ具材をのせていって一気に巻き上げ、包丁で力強くカット。


上から反時計回りに「小肌・鯵・秋刀魚・鯖」の巻かれた色々光物四種巻き。
中にはたくあん、大葉、胡麻などの薬味もたっぷり入っていてボリューム満点。


この巻物の名前どうしよう?と相談。

鮨樋口さんといえばご自分でも光物(ヒカリモノ)とおしゃっていたこともあるそうで
ヒカリモノとたくあんで「ピカあん」「ピカタク」「あおあん」「あおたく」・・・
樋口さんをメインに考えれば「ひぐたく」?
絶賛ネーミング募集中。

余談ですが、握りを出していただくときに産地をいわないものもあるなあと思っていると
聞かれればすべて答えられるのだけれど先入観なくおいしいと思ってもらえれればそれでいい、
だから敢えて産地を言わなかったりするそうです。

1時間半の劇場公演もあっという間に幕切れ。
楽しく素敵なひと時をありがとうございました。

この日は結構呑み食べさせて頂いたので平均より予算高めの18000円程。
それでも2万円いかないなんて・・・

ご馳走さまでした!

ー 店舗情報 ー

◆店名:鮨 樋口
◆電話:06-6211-1020
【定休日】日・祝日の月曜日
【営業時間】17:00~23:00(L.O.22:30)
【店舗所在地】大阪府大阪市中央区東心斎橋2-4-30 グランドジャニスビル1F

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